民族芸術学会第180回研究例会(2026/2/28、Zoomによるオンライン開催)

学会・研究会の情報です。
*主催者サイトはこちら
https://mg-gakkai.org/2026/01/12/1168/

日時:2026年2月28日(土)15:00~17:00
開場:Zoomによるオンライン開催
参加申込:HP記載の受付フォームから

共通テーマ:能楽の音曲形式と演劇

〈企画趣旨〉
 2022年、日本の「風流踊り」がユネスコ無形文化遺産(世界遺産)に登録された。地域社会に根差した日本の多彩な芸能が注目される昨今、これらがどのようにして生まれ、根づき、変容をとげてきたのか、その正確な歴史を知ることは容易ではない。また、生活様式や価値観が多様化する現代において、地域社会での伝承の実態も様々である。
 そこで今回は、地域住民によって守り伝えられてきた地域伝統芸能の中でも、異なるジャンルに分けられる舞楽と三匹獅子舞を対象に、「芸態」――とりわけ身体技法に着目した研究発表をしていただく。2つの発表を通して、身体を通じた継承の在り様についても考えていきたい。

〈発表1〉
「日本舞楽の研究」 三田千尋(日本雅楽・舞楽/私立和洋国府台女子中学校高等学校) 
 雅楽は1300年の歴史を持ち、宮廷をはじめ各地の有力な神社・仏閣でも儀礼音楽として伝承されている。雅楽の世界では、これらのうち宮内庁のものが“正統”であり、東京を離れるに従ってその上演内容は変容し、地方に伝わっているものは“異端”であると評価されるのが一般である。しかしこの観方は果たして正しいのだろうか。
 本発表では、雅楽のなかでも舞を伴った「舞楽」のうち右舞の代表曲「納曾利」に着目し、中央の宮内庁楽部の舞楽の他、奈良県春日大社の舞楽、さらに地方に伝播して楽器編成や舞風など大きく変容の進んだ山形県谷地舞楽、静岡県小國神社古式十二段舞楽で伝承されている同名の演目を比較することを通じ、舞楽「納曽利」の原形を探ってみたい。

〈発表2〉
「神奈川県の三匹獅子舞:現状報告および福島との芸態比較」、大山晋吾(民俗芸能/神奈川県教育委員会)、一柳 智子(舞踊/神奈川県教育委員会)
 神奈川県は今年度から県内10か所の三匹獅子舞の現地調査を開始した。川崎市3か所(菅、初山、小向)、横浜市2か所(鉄、牛込)、相模原市4か所(下九沢、田名、大島、鳥屋)および愛川町(三増)である。
 本発表では、まず、神奈川県における現地調査の取組と展開、本年度の調査結果を踏まえた神奈川県の三匹獅子舞の特徴について報告する。そのうち小向の三匹獅子舞と福島県葛尾村の三匹獅子舞の芸態を比較分析し考察する。芸態とは広範囲な概念であるので、そのうちの芸能の構成要素である舞踊動作を核として比較分析を試みる。

(2026/2/2)

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